退院支援

退院支援が必要な患者さんの在宅復帰に取り組んでいます。

入院したばかりでも、それぞれの生活の場で療養することを視野に入れて、当院でも2016年より在宅療養連携支援担当を配置し、安定した在宅生活へつなげられるよう退院支援・調整を開始しました。
退院支援・調整は、患者さんが高度急性期病院や急性期病院からの紹介入院や、当院への直接入院されたあと、図1の流れに沿って進めています。

1. 退院支援・調整

STEP1:退院支援が必要な患者さんのスクリーニング

  • 患者さんの退院支援の必要性を病院側で判断します。
  • 次に、入院早期より支援が必要な患者さん・ご家族より「どこで、どのように過ごしたいか」という療養生活に対する思いをお聴きします。
  • 順調に治療がすすめば退院していくことを説明します。

退院をして生活の場に戻ることは自然なことですが、退院に不安を感じたり、病気が治らないことや障害を持ちながら生活することが受け入れがたい患者さん・ご家族もいます。そのような場合でも退院への意識をしっかり持ち不安をできる限り軽減できるよう、個別性を考えて退院支援・調整に取り組んでいます。

STEP2:退院支援の方向性を固める

  • 患者さんが生活の場へ戻るためのアプローチを行います。
  • 患者さん・ご家族のほか、病棟看護師・医療相談員・リハビリスタッフ・栄養士などの多職種とも連携を持ち、情報の共有、必要なケアや介入方法、課題などを考えます。
  • 退院後の生活をイメージして患者さん・ご家族の持てる力を活かす方法を一緒に考えていきます。

STEP3:退院後に使用する制度やサービスの調整

  • 地域の看護職やケアマネージャーなどの在宅チームに“つなぐ”目的で、退院前カンファレンスを行います。(以下参考)

院内外の多職種に情報提供し連携していくことで、患者さん・ご家族の不安が軽減し、病気や障害を抱えながらも安心して暮らしていくことにつなげていけると考えています。必要時には、自宅へお伺いし患者さん本人の在宅での生活を確認しながら、福祉用具の選定にも関わらせてもらっています。

2.「看護と看護を“つなぐ”」(在宅サービスにつなげる取り組み)

当院では、看護と看護の連携「看看連携」で在宅療養につなげられるよう、訪問看護ステーションが実際に訪問するまでの間、必要であれば看護師が自宅に訪問し、ケアや全身状態を確認し訪問看護師につなげています。
また、訪問看護ステーションを利用していなくとも、医療処置を在宅で継続する患者さんやがん患者さんなどの自宅へお伺いしての状態の確認や電話での状態確認も行っています。

図2 在宅復帰の流れ

オレンジ… 当院または他施設から直接、患者さんが在宅へ復帰される流れ
青… 医療・介護施設で連携を取り、患者さんが在宅へ復帰される流れ

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電話:088-863-2181(代表)